あれから何日目か

俺はここしか知らない。ここを出たこともない。
この狭い空間で仲間とともに一歩も動けないような場所で
延々と作業を繰り返している。
仲間もまたここしか知らない。
なぜここにいるのかということは誰にもわからない。
なぜここで生まれたかということは知らなくてもいい。


ただわかるのは彼らが俺を生かしているということだ。
彼らは無造作に私たちへ食料を投げ捨てる。
投げ捨てるというよりはぶちまけている状態に近い。
食料は私たちに強く当てられる。失明した奴もいる。
食料といえど当たり所が悪ければそんなものなのだろう。


ある日突然俺の隣の奴が消えた。
それと同時に新しい奴がいた。
何も気づかなかったがいなくなって、新しい奴が来た。
それだけはわかった。


そして俺は今日も生かされる。
終わることのない作業だと思う。
だが俺の隣の奴は消えた。
詰まり終わりはあるのだ。


それが一体なんなのかはわからないが
何かの基準によって終わりが来るらしい。
終わりが着たらそこには何があるのかさっぱりだが。


知り合いが消えて新しいのがきても
作業は変わることはない。
多少うるさくなるぐらいだ。
そのうち静かになる。
さて今日も作業を開始するとするか。